どのスポーツ競技であれ新旧選手の入れ替えは避けて通れない課題である。いつまでも実績のあるエースやベテラン選手に頼っているわけにはいかない。そこの切り替えのタイミングを間違えるとチームは低迷する。先日、女子バレーと卓球女子の世界選手権が開かれた。女子サッカーもナイジェリア代表、ニュージーランド代表とテストマッチを行った。卓球女子は準優勝、女子バレーは予選リーグを勝ち上がり、決勝リーグへ駒を進めた。女子サッカーもナイジェリア代表、ニュージーランド代表に勝つことができた。

　この３つのチームに共通していることはチームの若返りである。卓球女子は選ばれたメンバー５人のうち３人が新人、１８歳の選手もいる。それで決勝まで勝ち上がった。女子バレーは今までのレギュラーは新主将に指名された選手だけ、メンバーも大幅に入れ替わった。予選リーグでは中国には負けたが、格上のブラジルに勝つという大金星を挙げている。女子サッカーは１８歳２人、１７歳１人の選手が選ばれて３人共に途中出場して活躍した。

　若手への切り替えは不安がないわけではないし、ベテランの方がプレーの安心感がある。新しい血の導入には勇気がいるしリスクもある。それらを上手くできたのが今回の結果につながった。偶然にも女子バレーと女子サッカーは監督が男子に代わった。選手の選考や起用には男子監督が適しているのかとも考えたが、新監督が数年先を見据えて選考と起用したことが良い結果に繋がったと考えるべきであろう。スポーツ界において「育てながら勝つことは永遠のテーマ」であると思う。　　　　　　　　　　(ＡＥＤマーケティングサービス　編集委員　黒瀬道広)